横田尚哉『ワンランク上の問題解決の技術 視点を変えるファンクショナル・アプローチのすすめ』
ワンランク上の問題解決の技術《実践編》 視点を変える「ファンクショナル・アプローチ」のすすめ
- 作者: 横田尚哉
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2008/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「機能=ファンクション」に注目・整理していく、という問題解決の技術。ファンクションの定義を<名詞+他動詞>で表現する、というのはおもしろいかな、と思った。そのまま、問題解決のカリキュラムの中で使えそうかも。GEで生まれ、さまざまな地方公共団体などでも使われている手法らしいので、もうちょっと勉強してみたいと思ってます。ハンドアウトも用意されているので、実際に自分で何かの問題をケースとしてやってみた方がいいな。
以下、メモ。
p.22-26
問題解決5つのフェーズ「ISSUE」
フェーズ1:問題の認識(Identification)
1.短期的に現れる変化から問題を知る
2.わずかに現れている兆候から問題を見つける
3.事前に問題の発生を察する
フェーズ2:改善点の特定(Specification)
1.手当たりしだいに試してみて、改善点にたどり着くのを待つ
2.何かを手がかりに改善点を手繰り寄せる
フェーズ3:解決手段の選択(Selection)
フェーズ4:解決手段の適用(Utilization)
フェーズ5:改善効果の評価(Evaluation)
※特に重要なのは1と2。この2つで方向性を決定づける。
p.98-
ファンクショナル・アプローチのステップ
ステップ1 準備
- ツールの準備
- 問題の理解
- 問題の分解
ステップ2 分解
- ファンクションの定義(<名詞+他動詞>で表現する)
- ファンクションの整理(目的と手段の関係でロジックツリーを作成)
- キー・ファンクションの抽出(キーとなるファンクションを選び出す)
- リソースとパフォーマンスの測定(現状をリソースとパフォーマンスで測定する)
- アプローチ・チャートの作成(改善点がどこにあるのか判定する)
ステップ3 創造
- アイデアの発想
- アイデアの整理
ステップ4 洗練
- アイデアの練り
- アイデアの組み合わせ
- 価値の確認
- 効果の評価
p.187
テーマを観察して、ファンクションを考える:
「これは、どんな機能があるのだろうか?」
「これは、何に役立っているのだろうか?」
「何のために、これが存在しているのだろうか?」
「どんな目的があるのだろうか?」
「誰のためにあるのだろうか?
「もしこれがなかったら、誰が困るのだろうか?」
「もしこれが機能しなかったら、どんな不具合が出るのだろうか?」
p.158
アイデア発想5つの技法
経験型技法:経験則を利用してヒントを得る。
分析型技法:分析結果を利用してヒントを得る。
類比型技法:類似性を利用してヒントを得る。
印象型技法:感受性を利用してヒントを得る。
偶発型技法:偶発性を利用してヒントを得る。
p.161
ブレインストーミング4つのルール
1.自由奔放
2.批判厳禁(議論も厳禁)
3.アイデアの量を求む(質より量を好む)
4.アイデアの改善結合
おわりに:
「完璧な設計だとわかるのは、付け加えるものがなくなったときではなく、取り除くものがなくなったときである」(アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ)