高濱正伸『わが子を「メシを食える大人」に育てる』
わが子を「メシが食える大人」に育てる (廣済堂ファミリー新書)
- 作者: 高濱正伸
- 出版社/メーカー: 廣済堂出版
- 発売日: 2010/07/17
- メディア: 新書
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子育てをしていて、何を身につけさせたいかと言われれば、「世界のどこででも生きていけるようになってほしい」と思うわけですが…もっとはっきり「メシを食える大人にする」とおっしゃっている、高濱先生による本。「メシを食える大人」になるためのスキルとして、5つを挙げています。曰く、「ことばの力=すべての学力と知性のベース」「自分で考える力=思考のエンジンをぐんぐん回す」「思い浮かべる力=魅力的な大人にするために」「試そうとする力=人生を切り開いていく底力」「やり抜く力=力強く、たくましく生きるために!」 うんうん、賛成。
あともうひとつ、おお!と思いつつ、自分はできているだろうか?と反省してしまったのは…
ある有名な学者の方が講演会で紹介していたのですが、東大生に子ども時代を尋ねたアンケート調査で、全員が「イエス」と答えていた質問がふたつあったそうです。
ひとつは、「小さいころに、親に『勉強しなさい』といわれたことがない」。
うん、なるほど。
そしてもうひとつ、「母親がいつもニコニコしていた」。
再び、私はうなずきました。これだ、と思いました。 (p.160)
でも、本当にそうだなあ、と思う。で、振り返ってみると、わが家は本当にこういう感じだったなあ、と思った。両親に感謝。
以下、メモ。
p.8-11
ことばの力=すべての学力と知性のベース
自分で考える力=思考のエンジンをぐんぐん回す
思い浮かべる力=魅力的な大人にするために
試そうとする力=人生を切り開いていく底力
やり抜く力=力強く、たくましく生きるために!
p.57「
私はお母さん方に「低学年のうちは、基本的な文法や漢字のまちがい以外は、子どもの作文の内容には口出しをしないでください」とはっきりいっています。自分の思いを書くという、作文本来の基本姿勢が身につかないからです。 」
p.114「
人が思考を促されるのは、必ずしも"理詰めのスイッチ"が働くときばかりではありません。リクツ抜きの感動が、考える契機になることもあるのです。むしろ、感動のほうが、思考のエンジンとしてはターボが効いているのではないかと思います。 」
p.157「
特に低学年のうちは、とにかく自己肯定感をもたせることが大切です。少しでもいいところがあれば、そこを褒める。今回はダメでも、「この次、頑張ろうね」と期待をかけてあげるのです。
教育心理学の法則で「ピグマリオン効果」というのがあります。「人は期待されると、期待どおりの結果になる傾向がある」というものです。 」
p.160「
ある有名な学者の方が講演会で紹介していたのですが、東大生に子ども時代を尋ねたアンケート調査で、全員が「イエス」と答えていた質問がふたつあったそうです。
ひとつは、「小さいころに、親に『勉強しなさい』といわれたことがない」。
うん、なるほど。
そしてもうひとつ、「母親がいつもニコニコしていた」。
再び、私はうなずきました。これだ、と思いました。 」
p.172
「試そうとする力」=
・「面白そうだから、やっちゃおうか」と初期の思考や行動を誘発する力。
・結果が見えなくても、そのプロセスはで面白さも体感するので、「このままやっていいんだ」と自己肯定感を得られる。
↓
この力を、最後まで持続させていくのが「やり抜く力」=
・主エンジンは「やり抜いたときの大きな喜びである達成感
・補助エンジンは「困難が立ちはだかったときの忍耐力
p.174「
「本当に納得するまで食い下がり、自分で解くことにこだわるしつこさは、多少の頭の良さなどはるかに凌駕する」」
p.180 「
知識や教養を身につける学生時代までは“知性の構え”という意味をもっていた「やり抜く力」は、社会人としての道を歩み始めると、“心の構え””生き方の構え”として、より思い意味をもつようになります。」