木下栄蔵『孫子の兵法の数学モデル 最適戦略を探る意思決定法AHP』
孫子の兵法の数学モデル―最適戦略を探る意思決定法AHP (ブルーバックス)
- 作者: 木下栄蔵
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/02
- メディア: 新書
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「孫子の兵法」と「数学モデル」ということで、数学を戦略ゲームのストーリィ立てで教えることができないだろうか、と目論んで読んでみたものの、ちょっと難しかったなぁ。「決める社会」と「決まる社会」という対立軸が紹介されていて、これがなかなかおもしろかった。議論のルールであるとか、多数決の考え方、という意味で政経の授業の中とかで使えるかもな、と思った。「サンヘドリンの規程」という言葉が紹介されていたので、ググッてみた。
紀元前のユダヤのサンヘドリンの法律で「全員一致の議決は無効とする」。
これをルールに組み込んで、意思決定ゲームとか作ってみたらおもしろいかなぁ。
以下、メモ。
p.32
決める社会=「社会」
・独立した価値基準の元でコミュニティの行動原理が決定する。
・全員が一致して誤ることを回避するために、「サンヘドリンの規程」を決めたと思われる。
・普遍的価値基準のコミュニティからの独立性に重点を置いている。
決まる社会=「世間」
・価値基準と行動結果の連続性に重点を置いている。
・コミュニティ内での意思決定の合意形成(合意性)を求めている。
・リスク回避の方法は「法外の法」