米光一成『仕事を100倍楽しくする プロジェクト攻略本』
- 作者: 米光一成
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2007/07/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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非常におもしろかった。プロジェクトの成功を、RPGに喩えて話をしている本。勉強になります。チームの中での、「イエスアンド」を意識しろ、というのがおもしろい。まず「Yes」から答えを始めて、そこに自分が何を付け加えるか。「No」から始めたっていいコミュニケーションはできませんからね。
こういうふうに、別のことになぞらえて伝えたいことを届ける、という手法は非常におもしろい。ゲーム業界の人ならでは、という感じですね。学校で子どもたちと一緒にやったらおもしろそう。
以下、メモ。
p.52-53
パーティーのハートをつかめ!
そのためのチャンスを逃さない方法:
「イエスアンド」を意識する
→相手のオファーや意見を、とにかくいったん受け止めて(イエス)、自分のアイデアを付け加える(アンド)こと。
→すぐに「ノー」を言わない。とにかく相手の意見をいったん「イエス」と自分の中に受け入れる。
→自分の中から出てきた意見のように受け止めて、そこに自分のアイデアを加えてみる。
p.88
重要ヒント:4つの距離
第1の距離:自分との距離
・自分に届くだろうか?出発点である自分自身を裏切っていないだろうか?
・自分マトリクスやプロジェクトマップを書くことが大切。
第2の距離:相手との距離
・目の前にいる相手は、すぐその場でリアクションを返してくれる。
・表情や言葉で、瞬間瞬間の微細で精密なやりとりを相互に交わせる。
・常に一人ひとりのメンバーとの距離を大切にしなければならない。
第3の距離:仲間との距離
・個々人ではなく、仲間全体との距離。
・第3の距離で伝えたから全員に伝わった、というのは勘違い。
第4の距離:世界との距離
・目の前にいない相手への距離。
・想像するしかない、想定するしかない。真意が届いたのかどうか、確認しようがない場合がほとんど。
p.102
「
ゲームでも、「こうしろ」と言われるとつまらなくなる。『スーパーマリオブラザーズ』は、1面ひとつ目のキノコが、キノコからぶつかってくるようにマップが設計されている。この巧みなマップデザインによって、プレイヤーはキノコを取るとパワーアップすることを体感する。自分からキノコを取りにいった気持ちになる。これが、もし「キノコを取ってパワーアップしろ」なんてメッセージが出て教えられていたら、とてもつまらないゲームになっていただろう。自分で発見したと思えるように導かれているゲームデザインになっている。だからおもしろいと感じるのだ。
」
#チームのモチベーションも同じなんです、という話。