ロバート・B・チャルディーニ『影響力の武器[第二版]』
- 作者: ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会
- 出版社/メーカー: 誠信書房
- 発売日: 2007/09/14
- メディア: 単行本
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どのように人に影響力を与えるのか=営業ノウハウに使えないか、というので読んでみた。非常におもしろかった。目次を読むだけでわくわくなので、まずは目次から、気になるポイントも以下に。
第2章 返報性 昔からある「ギブ・アンド・テーク」だが
返報性のルールはどのように働くか
譲り合い
拒絶させた後に譲歩する
防衛法
第3章 コミットメントと一貫性 心に住む小鬼
一貫性のテープが回る
コミットメントが鍵
防衛法
第4章 社会的証明 真実は私たちに
社会的証明の原理
死因は・・・不明(確かなこと)
私のまねをしなさい・・・サルのように
防衛法
第5章 好意 優しい泥棒
友達になるのは、影響を及ぼすため
あなたを好きになるのはなぜ?その理由を考えてみよう
条件づけと連合
防衛法
第6章 権威 導かれる服従
権威のもつ影響力の強さ
盲目的な服従のもつ魅力と危険性
内容よりも姿形が重要
防衛法
第7章 希少性 わずかなものについての法則
少ないものがベスト 失うことはワースト
心理的リアクタンス
最適の条件
防衛法
p.67
返報性のルールは、2つのやり方でお互いの譲歩を引き出す:
1.すでに行われた相手の譲歩に対して、同じような譲歩をするように受け手に圧力をかける
2.受け手がお返しをしなければならない義務を負うために、人が勝手に最初の譲歩を行って、それによって相手とのやり取りから利益を得る
p.92
人間文化の規範のなかで最も広範囲かつ基本的なものの一つに返報性のルールがある。
→他者から何かを与えられたら自分も同様に与えるように努めることを要求する
→行為の受け手が将来お返しをすることを義務付けるので、与える側には不利益はない。
→将来の義務感が含まれるので、社会にとって有益なさまざまな持続的人間関係や交流、交換が発達することになる。したがって、このルールを忠実に守ることを子どもの頃から叩き込まれる。
p.324
人は自分が好意を感じている知人に対してイエスと言う傾向がある。
→身体的魅力、身体的な美しさなどは、想像以上に有利だ
→類似性。私たちは自分と似た人に好意を感じ、そのような人の要求に対してはあまり考えずにイエスと言う傾向が強い。
→称賛も好意を高め、承諾を引き出しやすい。
→接触を繰り返すことによって親密性を高めることも、好意を促進する。
p.427
希少性の原理:
・人は、機会を失いかけると、その機会をより価値あるものとみなす。
→「数量限定」「最終期限」などの承諾誘導の技術。
→手にすることが難しい物は記帳であることが多いから。
→手に入りにくくなると、私たちは自由を失うことになる。真理的リアクタンス理論によると、この場合、以前よりも自由を欲するという形で、自由の喪失に対して反応する。