畑村洋太郎『失敗学の法則』
- 作者: 畑村洋太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/05
- メディア: 単行本
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失敗続きの今日この頃。いったいどうやって何を学ぶか、ちゃんと考えるために勉強。以下、メモ。
p.15
「逆演算」で失敗の<<からくり>>がわかる
- 失敗を生かすための第一段階は、その失敗について「どういう原因がどんな結果をもたらしたのか」を正しく理解することから始まる
- 目に見えている<<結果>>から、まだ見えていない「原因」をたどっていくこと=「逆演算」
- 失敗学では、「原因」を<<要因>>と<<からくり>>の2つに分けて考える
p.19
失敗における原因と結果の関係
第1段階
観察している人に見えるのは結果だけ
↓
原因を知りたい
↓
要因だけでは不十分
↓
からくりと要因に分けて考えないといけない
(要因:社会問題や事件、個人の行動を起こす「動機」など
からくり:組織や人間の「特性」、企業体質、理念、考え方や行動規範)
第2段階
からくりを知るには、からくりの構造を仮設する
↓
逆演算の考え方を入れ、出力から入力を逆算する
↓
出力と入力の関係の全てを満たす構造の共通部分をとる
↓
この共通部分がからくりの基本構造だと知る
第3段階
からくりが決まったので、架空の入力を入れてみる
↓
架空の出力が出る
↓
さまざまな入力を入れ、それに対応する出力を求める
↓
入力群とそれに対応する出力群を得る
第4段階
一般化する
↓
こうすれば何にでも当てはめられる
→類推もできる(アナロジー)
→予測もできる
p.76
「チャンピオンデータ」は闇夜の灯台
「チャンピオンデータ」とは、「どうやったのかはわからないが、とにかくすでに他の人がその目標を達成している状態」のことで、闇夜を灯りなしで歩くような創造の仕事においては、彼方に見える灯台のような希望の光になるのです。
チャンピオンデータの役割
疑問
1.スタートとゴールを結ぶルートが存在するのかしないのかがわからない
2.スタートとゴールを結ぶ具体的なルートが分からない
→この分野に新たに入る者にとっては何も分からない
誰かが成功すると
1の存在は証明される
2は探索により見つけられる可能性があることを知る
2の努力が始まる
p.209
失敗に学ぶ組織「畑村塾の実践」
1日目「技術の創造と設計」
1.技術の獲得
2.設計手順と設計者の頭の中
3.創造設計原理
4.設計能力を高める
5.創造的設計の支援
宿題
「自分で課題を設定し、解決方法を『思考展開図』で表現できるように準備する」
・おいしい炒飯のつくりかたを友人に伝えるにはどうしたらいいか、など
2日目
宿題発表
・思考展開の方法を、実際に課題を解くことによって「体感・実感」し、習得する
・自分の専門外の分野の他人を納得させるように説明できるまで理解を深める
3日目「失敗を生かす」
1.失敗の必要性
2.失敗を生かす
3.失敗の原因と結果
4.失敗の必然性
5.失敗知識の伝達
6.失敗を生かす工夫
7.まとめと提言
4日目
各人の所属企業内での失敗事例を課題として取り上げる