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宮川公男『高速道路 なぜ料金を払うのか ―高速道路問題を正しく理解する』

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高速道路 なぜ料金を払うのか ―高速道路問題を正しく理解する

高速道路 なぜ料金を払うのか ―高速道路問題を正しく理解する


世の中には「フリーランチはない」という著者の主張はものすごく正しく思えるのだけどな。ドイツのアウトバーンとかも、EU統合後に各国の車両が走るようになると共に、GPSを使ってドイツ国民だけが負担をする方法を変更しているそうな。そもそも、こういう情報とかも、ニュースとかではなかなかやらないよなあ…。
もうひとつ、「あほか!」とツッコミを入れながら読んだ箇所。

「返す必要のある借入金でつくった道路は有料」であるが「返す必要のない税金でつくった道路は無料」というような基本的な考え方の不適切さがいまだに認識されていないように思われるのは、大いに悲しむべきことである。(p.182)

これ、どうしようもないなあ…と。まあ、全部の政治家がこうじゃないんだろうけどさあ。教育の議論とかでも同じようなことがまかり通っていそう。本当にお役所嫌だ…(苦笑)教育改革も、税金使っているから返さなくていい、とかじゃないぞ、と。投資したら、その効果をちゃんと評価しようよ。教育経済学、もっと日本で根付いてほしい、本気で。
以下、メモ。

p.126「
無料のアウトバーンで有名なドイツでも大型トラックへの課金が決定され、現在GPSを利用した課金システムが稼動している。それは特にEU統合後増えたドイツ以外の国の車の無料での走行による道路の傷みの補修を、ドイツ国民が負担する税金で行うことへの不満が高まったことによっている。そこで2005年1月から重量貨物車に対して、軸数、排出ガス等級別に走行距離に基づいた課金プログラムが開始された。ドイツ全土のトラック交通の35%を占めている外国のトラックもアウトバーンを無料で走り、道路の維持補修費などを負担してこなかったのであるが、走行する重量貨物車のすべてから同じように料金をとったほうがドイツのトラックにとってより公平な取り扱いになると考えられたためである。」

p.127「
そもそも、先進国では無料が常識だから無料化だというのでは説得力がない。前述のように、無料化は合理的でないのであり、その合理性を問うことなく先進国の例に追随すべしというのは情けない。しかもそもそも「無料が常識」ということも正しくない。第一、フランスやイタリアでも高速道路は原則有料であり、これまで無料だった先進国でさえ、上述のようにアウトバーンでトラックに課金し始めたドイツをはじめ、アメリカやイギリスでも有料化すべきではないかということでその方向に向けての検討が始まっている。」

p.182「
「返す必要のある借入金でつくった道路は有料」であるが「返す必要のない税金でつくった道路は無料」というような基本的な考え方の不適切さがいまだに認識されていないように思われるのは、大いに悲しむべきことである。」