梅田望夫『ウェブ時代 5つの定理』
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/03/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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言葉の力はおそろしいものです。毎日毎日、心が萎えるような言葉をシャワーのように浴びるのと、オプティミズムにあふれた未来志向のわくわくする言葉に勇気付けられるのとでは、同じ人でもまったく違う人生が広がる。そんな思いを改めて強くしました。(p.10)
先人の言葉をシャワーのように浴びることで、自分の心にプラスの栄養を送り続ける感じってわかります。教育とか子育てにも通じる考えなのではないかなぁ、と想像します。魅力的な言葉、授業などのコメントとかで使えそうな言葉がたくさん。非常にわくわくしながら読めました。ちなみに、5つの定理は、
- アントレプレナーシップ Entrepreneurship
- チーム力 Team Strength
- 技術者の眼 Technology Mind
- グーグリネス Googliness
- 大人の流儀 The Style of Maturity
以下、気になったパートをメモ。
p.9
「
私はひたすら、ビジョナリーたちの切れ味の良い言葉を探しては考える、ということをずっと繰り返してきました。日々の仕事での経験にビジョナリーたちの言葉を照射しては、変化の予兆をとらえようとしてきました。これが、今も続けている私の勉強法の核心なのです。
」
p.10
「
言葉の力はおそろしいものです。毎日毎日、心が萎えるような言葉をシャワーのように浴びるのと、オプティミズムにあふれた未来志向のわくわくする言葉に勇気付けられるのとでは、同じ人でもまったく違う人生が広がる。そんな思いを改めて強くしました。
」
p.36
「パラノイア(病的なまでの心配性)だけが生き残る。」アンディ・グローブ
Only the Paranoid Survive. Andrew Grove
p.89
「間違った人を雇ってしまうくらいなら、50人面接しても誰も雇わないほうがいい。会社の文化は計画してつくられるものではなく、初期の社員たちから始まって、徐々に発展していくものだ。」ジェフ・ベゾス
I'd rather interview 50 people and not hire anyone than hire the wrong person. Cultures aren't so much planned as they evolve from that early set of people. Jeff Bezos
p.91
「
転職という文脈で必ず出てくる言葉が「リファレンス」です。簡単に言えば、自分の職歴や実力を証明してくれる人の連絡先一覧。過去に一緒に仕事をしてきた会社の上司または同僚のオフィシャルな連絡先を記して、応募先の会社に提出します。採用企業側からその人に連絡して「この応募者の評価はどうですか?」と直接尋ねるシステムです。
会社をたとえ辞めることになっても、「こいつとはチームでいい仕事をしたな」と評価されるような実績を積み、自分のリファレンスリストに入れられるような人脈を増やしていくことが、キャリアを構築していくうえで不可欠です。
」
p.93
「Aクラスの人は、Aクラスの人と一緒に仕事をしたがる。
Bクラスの人は、Cクラスの人を採用したがる。」シリコンバレーの格言
A-level people want to work with A-level people.
B-level people tend to hire C-level people. Silicon Valley proverb
p.119
「個々人が、自分の関心を持つ事柄に影響を及ぼすことができると感じられれば、世界をより良い場所にすることができる。そのためには、人々が選択の自由を行使できる環境をつくる必要がある。」ピエール・オミディア
When individuals feel they can have an impact on issues that they care about, it leads to making the world a better place. To do that, we need to create an environment in which they can exercise their freedom of choice. Pierre Omidyar
p.163
「あなたはとても勤勉でなくてはならない。細部までとことんチェックしなければならない。やり残しがないように、くれぐれも注意しなければならない。いつもよりもっと深くもっと熱心に考えなければならない。」スティーブ・ウォズニアック
You have to be very diligent. You have to check every little detail.
You have to be so careful that you haven't left something out.
You have to think harder and deeper than you normally would. - Steve Wozniak
p.169
「おそらく、すべての成功したアントレプレナーは、マイクロマネージャーだ。でも、あなたが何に集中し、何は放っておき、どこを別の人たちに任せてその決定権を委ねるか、そういうことにあなたは賢くならなければならない。」ミッチ・ケイパー
Maybe every successful entrepreneur is a micromanager, but you've got to get smart about what you focus on and what you let go of and where do you delegate and empower other people. - Mitch Kapor
p.184
「私たちは、人々がより良い教育を受けて、より賢くなれるようなものを生み出したい。それによって、世界の知力・知性は向上するだろう。」マリッサ・メイヤー
We're doing things that make people better educated and smarter -- that improve the world's intelligence. -- Marissa Mayer
p.190-192
「(グーグルの)採用候補者は、技術的能力だけでなく、その「
グーグリネス
」によっても判断される。「グーグリネス」とは、人と協力することを楽しむ性格、上下関係を意識しない態度、親しみやすさなどからなる。」フィナンシャル・タイムズ紙
Candidates are judged not just on their technical ability but on their "Googliness", a qualit denoting a willingness to work collaboratively, a non-hierarchical attitude and friendliness, among other traits. -- Financial Times
グーグルでの採用ポイント:
- 地頭がいいこと:博士号を取得した人材=一つの物事を考え続けることに長期間コミットした経験があることを証明済みだから。
- 何かを達成した実績があること
- コミュニケーション能力
- 「グーグリネス」があるかどうか。
p.256-258
「君たちの時間は限られている。その時間を、他の誰かの人生を生きることで無駄遣いしてはいけない。ドグマにとらわれてはいけない。それでは他人の思考の結果とともに生きることになる。他人の意見の雑音で、自分の内なる声を掻き消してはいけない。最も重要なことは、君たちの心や直感に従う勇気を持つことだ。心や直感は、君たちが本当になりたいものが何かを、もうとうの昔に知っているものだ。だからそれ以外のことは全て二の次でいい。」スティーブ・ジョブズ
Your time is limited, so don't waste it living someone else's life.
Don't be trapped by dogma - which is living with the results of other people's thinking
Don't let the noise of others' opinions drown out your own inner voice.
And most important have the courage to follow your heart and intuition.
They somehow already know what you truly want to becom. Everything else is secondary -- Steve Jobs