大久保隆弘『早朝会議革命』
- 作者: 大久保隆弘
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2003/11/04
- メディア: 単行本
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メールを使わない、というところはちょっとびっくり。というか、一対多のメールコミュニケーションはするんだけど、一対一についてはメール禁止。会って話せ。それがだめなら電話しろ、と。そういうface to faceのコミュニケーションが真剣勝負の土俵を作るのかな、と思った。
以下、この会議文化を創った吉越社長の考えをメモ。いくつか、すっごい参考になる。
トリンプ社内に徹底したい私の考え方
(2002年11月15日 吉越浩一郎社長による)
1.組織に壁、天井、床を作るな。常にフレキシブルな体制であれ
・コミュニケーションが基本、同じ情報を持てば同じ決断、あとはゲーム感覚
・会社が壊れるときは社外からの競合ではなく、社内の理由による
・組織は小さく、フラットに
・本社員の数は最小に
・種は強いものが生き残るのではない。変化の対応ができるもののみが生き残る
・社内の明るさが重要
2.稚拙でもいい、早くしろ
・できないなら、徹夜してでもやれ、やり切れ
・PDCA-チェックを怠るな。修正を加えていけばいい
・君子豹変す。朝令暮改
・Speed & Agilityがキーワード
3.単純で、論理的に
・物事は簡単にしろ。分解・分析してルーティン化を。誰でもできるようにする
・ルール作りをしろ
・社内に徹底しろ
・論理的に考え、分析するくせをつけろ
4.TQC-PDCA
・チェックができるような仕組みを初めから念頭において
・TQCに没頭する必要はない
・チェックがいかに重要化わかってほしい
・チェックを必ず入れられるように
誰が、何を、いつまでに。デッドラインでチェック入れる
任せたうえでチェックを。TRUST IS GOOD, CHECK IS BETTER
5.緊急対策、再発防止案
・常に2つ手を打て
・起こったことは仕様がない。あきらめる。誰でも間違いは起こす
・緊急対策。リカバリー策
・そして再発防止。二度と同じことを起こさせない
6.こんにちは
・依頼した以上やってもらう責任がある
・デッドラインをひけ、デッドラインがひけていない=できていない
・デッドラインは一週間以内、それ以上はスケジュール化を
・やりきること。最後までやりぬくこと。自分がいったこと、聞いたことでいいことなど、やるべきことをやらなかったのは自分。自分が悪い。成功するまでやれば成功する。
7.手法、躾は教育できる
・逆にこれ以外は教育できない
・能力、やろうという意思は元来持っていなければダメ
・手法、しつけは徹底しろ
・手法も徹底しろ(TQC、ペガサス、etc.)
8.コミュニケーション
・報、連、相
・同じ情報を持て、持たせろ
・同じ情報を持てば、同じ価値観を持ち、同じ判断が持てる。持てないで議論をするのは情報ベースが違うから。
・徹底してどんどん話せ。徹底して会議を持て
・必要なら酒を飲め
・GNN, GNN, GNN
9.基本の徹底・変化への対応
・長期計画はいらない。必要あるのは、追加してやる新事業のみ
・ここに言う基本を徹底
・変化への対応を誰よりも早く。ただし行き過ぎるな。自分で踊るな
10.部長にまかせた・部長の権限十責任
・リーダーシップとは
・部下のレベルアップをはかれ
・手法、躾以外教育することは不可能。勘違いしないでほしい
・部長が責任を果たさないなら、私には部長を変更するしかない
11."Let's everybody cool down."
・アポロ13号 Flight Directorの言葉
・常に全体を把握する。まずそこから
・必ずやればできる。成功するまでやれば成功する
12.働け
・働け、働け、働け、しかも効率的に働け…
・残業はするな
・デッドラインを守れ
・休むときは徹底して休め。休暇は長くとれ
13.現場
・現場に入って問題がわからない奴はいらない。現場感覚を養え
・現場で、現物を、現実に!その感覚を持て
14.会議、打ち合わせ
・必ず誰が、何を、いつまでにするかを明確に。コレが決まらないと会議、打合せではない。感想文は要らない。
・議事録はその日の内に
・議事録の書き方
・配布先は全員明記
15.継続は力
・すべて物事は積み上げ
・成功するまでやれば、成功する
・為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり(上杉鷹山)
16.結論から言え
・言いにくくとも、結論から言え
・報告は短く、一頁で