鷲田小弥太『分かる使える思考法事典―アイディアを生み出し、形にする50の技法』

分かる使える思考法事典―アイディアを生み出し、形にする50の技法

分かる使える思考法事典―アイディアを生み出し、形にする50の技法


子どもたちにアイディア発想の方法論を教えるというのに興味があり、そのネタ本として研究。基本的には「事典」なので、メモするところばかりになっちゃいますから、ちょっと気になった点だけをメモ。
あとは、手元に置いておいて、「う〜ん、う〜ん」と悩むときに開いて使う、という感じかな。

Passion For the Futureで取り上げられているので、勉強のためにリンク

p.61

KJ法は、全体図を作ることが、何か目的化されているような感じが、私にはします。全体図が描けなければ、一歩も具体化に進まない、というような雰囲気があります。この雰囲気は、思考活動にとって、有害無益ではないでしょうか?私にはそう思われます。
全体図は、もちろん、コンテ(素描)でいいのです。「目次」や「コンテ」ができ、材料がある程度集まったら、どんどん書きはじめましょう。材料が完全に集まるのを待っていたら、いつまでもはじめることはできません。

p.64

「この思考法を使うと、いいアイディアが出る」、これがマニュアル思考法の基本です。即効性、迅速性、効率性が、マニュアル思考の命です。
いいアイディアが出なくとも、この思考法を使っていれば、頭のトレーニングになる、そのうちに、いいアイディアが出るようになる、というのは、「事実」だとしても、それこそ本末店頭ではないでしょうか?

p.64

ハーバード大学のビジネススクールを出てきた人が書いた文章を読んでいると、方法論は知っているが、切って、貼った式の造花のような論文を書く人が多いのです。生きているにおいがしない、したがって、心に訴えてこない、ご意見拝聴で終わるのです。頭のトレーニングが間違っている、としか思えないのです。
人間社会全般にわたる事柄のいずれかでもいいから、生な現実を対象に思考することが、思考訓練の基本なのです。

p.65

読書をしない人の文章は、無機質です。訴えてくるものが少ないのです。同じ内容のものを書いても、説得力がまるで違います。つまり、彼らの書くもの、話すものには、面白みがないということです。
「読書」をすることは、大げさにいえば、人類が長い間かけて蓄積してきた、あらゆるものを知る扉を開くことです。知的トレーニングの最良の場なのです。これをお忘れなく。

p.218
パソコン思考法
1.コンピュータは整理、統合機械だ
カードやボックスの代わりをする思考の補助道具
野口悠紀雄『「超」整理法』
2.コンピュータは文章機械だ
カット&ペーストで「構成」と「校正」を同時に
3.コンピュータは発想機械だ
モニターにキーワードを3つ書き、そこから発想するコピーを書く
→それを目次に落としていく
4.コンピュータは情報図書館だ
5.コンピュータは仕事場、書斎だ
書斎や研究室は基本的には無用
紙を減らしていける