「おちまさとプロデュース 企画の教科書」を作る会編集『企画の教科書 おちまさとプロデュース』

企画の教科書 おちまさとプロデュース

企画の教科書 おちまさとプロデュース


おちまさとの番組を初めて見たのはいつだっただろう?『仕立屋工場』だったかな?それから『24人の加藤あい』。深夜にやっていたおもしろいのを見つけて、それからずっと好きだった『学校へ行こう』の企画をしている人だと知った。
というわけで、かなり気になる人だったので、その人の企画術を読んでみたくて…。

以下、メモ。

p.34
おちまさとの番組に共通するカラー。「ルールで縛った後の、火事場の馬鹿力が見たい」がおちの口癖。

p.89
愛着感と優越感

愛着感
ちょっとしたお気に入りを探す感覚→好印象
他の企画よりも好印象を抱いてもらえる

優越感
隠れキャラを探す、自分でブレンドしてお茶を飲む
「多くの人は存在を知らない。自分だけが楽しい」という気持ちよさ
「どっちかっつーとこっちを選ぶかな?」と選択する楽しさ

みんなが納得しているお仕着せ、ではなく、あくまでもコレを自分が選んだ、という気持ち。
→「自分はみんなと違うわ」という優越感


気持ちよく、優越感にひたらせるためには、比較対象との差別化をはかる必要がある。比較対象をけなすのではなく、比較対象にプラスする感覚。

p.92
企画を自分の検証ナイフで切っていく
□特性
その業界の特性を利用しているか?
□振り幅
ありがちなスタートとエンディングになっていないか?
□普遍性
だれにでも愛される企画か?
□やられた感
楽しい意外性を持っているか?
□時流
今の時代の匂いがするか?
□そりゃそうだ
ありそうでなかったものか?
□キーワード
その企画をひとことで言い表せるか?
□看板と中身
メインのほかに強力なサブはあるか?

p.114
子どもは、大人が自分たちをなめて「こんなもんで喜ぶだろ、子どもは」という姿勢でいることを、とても敏感に感じ取ります。

p.138
企画書チェック項目
□分かりやすさ
 自分のアイディアが、
 わかりやすい言葉できちんと説明されているか?
□キーワード
 キーワードは明確になっているか?
 また、その説明は十分にされているか?
□振り幅
 企画書の中に振り幅はあるか?
 自分のキャラと正反対の企画書もあり
□物語の誘導
 インパクトのある落としどころまで、
 きちんと読み手を誘導できているか?
□新しい知識
 畑違いの分野のエピソードなど、
 何か新しい知識が埋め込まれているか?
□共犯意識
 読み手が自分側に引き込まれる雰囲気を、
 企画書に落としこめているか?

p.153
会議は戦いではない
「社内プレゼンや企画会議などを「対決」のようにとらえてはいけません。そこにいる相手は敵ではなく、後々、企画が通ったときの「仕事仲間」なのですから。相手をねじ伏せようとするか、それとも仲良くなろうとするかで、きっとあなたの視線の硬さも変わってくるハズです。そして、会議室のテーブルの向こう側にいる人たちは、そういうことに意外に敏感なモノなのです。
例えば、話の腰を折って先回りするのが好きな人に、発表する前に企画の肝を指摘されたとしましょう。あなたの気持ちが「敵対心」に満ちていたとしたら、単にカチンとくるだけです。
しかし、彼も心強い仲間だ、という意識があれば、会議の進行を早めてくれてありがとう、くらいに思ってやり過ごせるでしょう。」

p.159
「企画は、同情してもらえれば、(相手の)目線が下がって味方になってもらえる。
反対に、期待感をあおると目線が上がり、相手は批評の視線となる。」

スタートから「最強の企画を考えました」などというと、どれどれ?と批評されるわけね。