津田大介『動員の革命』


FacebookTwitterも本当におもしろいし、そこで人がどんどんつながっていくのはいいのだけど、それだけじゃ足りなくて、そこから「何を動かすか」というのはまた別の話なのだよね。当たり前のことだけども、「人を集める」ことと「人を動かす」ことは別のことであり、何ができるだろう?とたくさん考えさせてくれるきっかけになりました。ソーシャルメディアが火をつけて、いろいろなことが変わってきていますけど、まさに、この本自体が「火付け」本ですよ。
以下、メモ。

p.41「
オンラインではなく、リアル世界での具体的な行動が社会を変えたのですね。
「本当に今の内閣は終わってるよね、はやく退陣してほしいよね」と誰かがフェイスブックに書いて、友達が「いいね!」「いいね!」とボタンをクリックしてくれた。しかし、それだけでは政治は変わらない。投票に行くなり、デモをするなり、行動を起こす必要があります。中東の人々はパソコンを捨てて、携帯電話を持って外へ出ていき、現場からデモや暴動の様子、警察や軍の横暴をリアルタイムにレポートし、「変われ!」と叫んだから「革命」が起きたのです。」

p.42 -43
ソーシャルメディアは何の役に立ったのか?

  • 最初のきっかけを作った。
  • モチベーションを与えてくれた。=背中を押してくれるメディアとして機能した


ソーシャルメディア革命とは、「動員」の革命なのです。
とにかく人を集めるのに長けたツールだ。

p.50
モーリー・ロバートソン http://officemorley.jp/
ポッドキャスト番組 i-morleyを開始(2005年から)

p.100-105
動員を起こすための5つの要素

  1. リアルタイム 速報性と伝播力
  2. 共感・協調 テレパシーのように共有し合う
  3. リンク 具体的行動につながる
  4. オープン 参加も離脱も簡単
  5. プロセス 細切れの情報が興味を喚起する

p.113-116
ソーシャルメディアで企業はどうふるまうべきか:

  1. 情報をオープンにする
  2. 業務として専任の担当者を決める(宴会部長みたいな人が適している)
  3. 個々のユーザーとの対話の姿勢を示す
  4. 個人の「顔」が見える運営を心がける
  5. 企業の周辺情報のハブになるよう心がける

p.120「
人々は簡単に消耗できる、コピーできるものではなく、唯一無二の体験にお金を払うようになっている」

p.121-122
コミュニティは、ほぼ共通の一生をたどる:

  1. 趣味・目的ベースでつながった人々が集まる「導入期」
  2. 活発化したコミュニテイにさらに人が集まる「成熟期」
  3. 人が増えて純度が薄くなり、「つまらなくなった」と言って中心メンバーが離脱し、コミュニティがなくなる「衰退期」

p.123
成否を決める期間、寿命は「3年」を目安にする。人が意志「だけ」でつながれるのは「3年」が限界。

中長期的な目標を設定して3年の期限を切って総括すr。そして目標をクリアできていなければ、すっぱりやめる。