若林計志『プロフェッショナルを演じる仕事術』
- 作者: 若林計志
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2011/10/19
- メディア: 新書
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
タイトルの「演じる」ってところがミソよねえ。「どう見えるか」「どう思われるか」ってのはたしかに大事。むかし、社長に仕事ってのは「相手がどう感じるかを計算してやるわけだから、人間観察とか心理学とか、そういうのももっと勉強せい!」って言われたっけなあ。
p.148-149「
落語家・立川談春の著書『赤めだか』の中に、後輩の出世に嫉妬する談春に対し、談志師匠が諭すシーンが出てきます。
「己が努力、行動を起こさずに対象となる人間の弱みを口であげつらって、自分のレベルまで下げる行為。これを嫉妬というんです。一緒になって同意してくれる仲間がいればさらに安定する。本来なら相手に並び、抜くための行動、生活を送ればそれで解決するんだ。しかし人間はそれができない。嫉妬しているほうが楽だからな。芸人なんぞそういう輩の固まりみたいなもんだ。だがそんな事では状況は何も変わらない。よく覚えとけ。現実は正解なんだ」
p.150-151
人は負けたとき、「認知的不協和」という心理的に不安定な状態になり、どうにかして「理想」と「現実」の一貫性を保とうとする。
そして、次のようないくつかの選択を迫られる。(たとえば、サッカーで挫折したなら)
- サッカーを一生懸命練習してうまくなろうとする(「理想」に近づくために「現実」を変化させようとする)
- 「サッカーなんか僕の人生に不要だ」といって退部する(「理想」の重要度を下げる)
- 「指導方法が悪いからうまくならない」と非難する(「現実」に対して、自分には責任がないと考える)
- サッカーをやると健康にいいから、下手でもいいと考える(別の目標を設定)
p.227
スタンフォード大学のクランボルツ教授「プランドハプンスタンス理論」(Planned Happen Stance Theory):
- 18歳のときに考えている職業についている人は、2%にすぎない。
- だが、それは不幸ではなく、むしろ予想もできないような事が起こるからこそ人生に面白い。