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内田和成『論点思考 BCG流 問題設定の技術』

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論点思考

論点思考


問題解決はビジネスで成果をあげる際にとても重要なものである。その際、暗黙の前提として「正しい問題」を解いていることを想定している。
ということで、何を論題として取り上げるのか。その候補を出し、それを確認し、焦点を合わせて問題解決に役立てていく、という話。
以下、メモ。

p.16
すべては問題設定に始まる:
「AさんとBさんの前にケーキが1つある。2人が納得するようにケーキを2つに分けたい。さて、どのように分けたらよいだろうか。」

問題は…「どうしたら正確に二等分できるか」ではない。大切なのは、「2人が納得するように」という部分。

Aさんができるだけ半分になるように切り分け、Bさんに好きな方を選ばせればいい。

p.18-19「
問題解決はビジネスで成果をあげる際にとても重要なものである。その際、暗黙の前提として「正しい問題」を解いていることを想定している。
(略)
問いの設定を間違えていたら、その問いを解いても成果は得られない。
ピーター・ドラッカーは次のように述べている。

「経営における最も重大なあやまちは、間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることだ」 "The most serious mistakes are not being made as a result of wrong answers. The dangerous thing is asking the wrong questions." (Men, Ideas and Politics)

p.31「
ビジネスの世界では誰も「あなたが解くべき問題はこれである」と教えてくれない。上司がいても、本当に正しい問題を与えてくれるかどうかもたしかではない。そこで自分で問題を発見したり、定義しなければならない。
これを論点思考という。論点思考とは、「自分が解くべき問題」を定義するプロセスである。論点の中でも最上位の概念として大論点と呼ぶ。「大論点」とは、自分の仕事で成し遂げるべき最終的なゴールである。

p.34「
彼(ジュリアーノNY市長)がまず着手したのは「路上での強請(ゆすり)の問題」だった。路上での強請をいかに減らすかが論点だった。強請というのは、赤信号や渋滞で止まった車に近づき、勝手に窓ふきをした後、運転手にさまざまな脅しをかけて金銭を支払わせるというものだった。
彼がこの問題に最初に取り組んだのは、「橋やトンネルの近くでとりわけ悪質な強請が行われていたからだ。ニューヨークを訪れる人が最初と最後に通過する場所で犯罪が横行するのでは、安心して往き来できるわけがない」という理由だった。
強請は、運転手に暴力をふるう現場、金銭を強要する現場を取り押さえないかぎり逮捕できないので、最初は排除不可能と思われた。
しかし、検察官としての経験から、彼は「交通規則を無視した道路の横断を取り締まる」ことを思いついた。金銭を強要したかは関係なく、車道に出ただけで、規則に違反したことになる。そこで交通違反切符を切り、その段階で相手の素性や逮捕状が出ているかどうかの有無が調べられる。その結果、一ヶ月もしないうちに強請は激減した。

p.44
論点思考の4つのステップ
ステップ1:論点候補を拾い出す
ステップ2:論点を絞り込む
ステップ3:論点を確定する
ステップ4:全体像で確認する

p.105「
経験が当たりの精度を高める

当たりをつけられる、筋の善し悪しを見極められるようになるには、論点思考の場数を踏むことが重要だ。そのとき漫然と場数を踏むのではなく、当たりをつける、筋の善し悪しを見極めるというアプローチを実際に試してみて、その経験を積むことが大事だ。
当たりをつけた後にフレームワークを使うと、うまく説明できたり関係づけたり整理できる。優秀なビジネスパーソンは、そういうふうに頭を使う。分析手法から論点が導きだされるのではなく、論点がある程度見え、構造化するときに、分析手法が使えるということだ。一般的には、分析手法を当てはめると構造化できると考えられていることが多いが、実はそれは間違いだ。
当たりの精度は、後述する引き出しの多さにもよる。ある程度経験を積むと引き出しが増え、引き出しが増えると当たりをつけるのがうまくなる。