岡野雅行『学校の勉強だけではメシは食えない!』


「世渡り力」ってことで、職人として独立自尊!という感じの岡野さんの本。実は読んだのは初めてだけど、非常に楽しかった。「辛抱20年」だって。20年やらないと一人前にはならないのだ、と。僕は今の会社で丸10年=教育業界で丸10年。まだまだ折り返し点。あと半分、がんばらねば。
岡野さん自身、親でもあるわけで、そのあたりでの言葉も非常におもしろく、参考になりました。
親が(特に低年齢のときに)してあげることの大事なことって、いろんな引き出しをあけさせてあげることだったり、持っている引き出しに気づかせてあげることだな、と。岡野さんは、

親が子どもに人生のメニューを見せてやるんだな。(p.58)

と言ってます。これ、いい言葉だと思う。
以下、メモ。

p.28

世渡り上手っていうのはずる賢いんじゃない。いい関係を作りながら、しっかりと自分を主張できるということなんだ。


p.43
風通しのいい人間になれ

とにかく人と多く接して、風通しをよくしたほうがいい。
風通しがいいってことは、情報が入ってきて、また出てゆくということだ。情報の流通経路は「出口」と「入口」に分かれてはおらず、「出入口」として存在する。つまり、同じ口からちゃんと出さないと、新しいものは入ってこない。


p.53

俺は何事も辛抱20年だと思っている。20年やらないと一人前にならないんだ。職人だって同じだ。何でも20年が単位。その間、成功するために何をするかを考えて行動しないと。ここで間違えると成功から遠ざかってしまう。


p.54

そういえば昔、うちの親父が言ってたよ。「お前らはラッキーだ。昔はみんながまじめに働いていたから、いくらがんばってもあまり儲からなかった。だけど今は違う。遊んでいるやつが多いから、ちょっとまじめに働けばすぐに儲かるだろう」って。
親父は正しかったよ。だから、まじめに働いてみろ。ただがむしゃらにがんばるだけじゃない。ちゃんと世渡りを学びながら、努力するんだ。そうすれば安定を追い求めなくっても、必ず儲かるようになるから。


p.58

子どもっていうのはそこでいろんなものを吸収するんだよな。そうすると、こんな学校へ行ってこれを勉強したいとか、この職業につきたいとか、いつの間にか自分で考えるようになるんだ。いわば、親が子どもに人生のメニューを見せてやるんだな。