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NPO法人知的生産の技術研究会・編『知の現場』

知の現場

知の現場


授業の企画のために読書。仕事の進め方、情報の接し方、テーマの選び方…といろいろなモデル=型を提示してくれています。アルファブロガーやハック本の作者の方までを含めての幅広い紹介。おもしろかった。
寺島実郎さんが語っている、「なぜ、こんなに言葉が軽くなったか」という問題設定に対して加藤周一さんが語った、「それはね、わななくような怒りがないからです」という答えが、そうだなぁ、と思った。不満に思わないってことは理想=ゴールを持ってないってこと。ゴールがなければ、現状とのギャップもないので、それを埋める努力もない。ゴールとのギャップを感じて、そのために何ができるかを必死で考えることが、「学び」のひとつの推進力だと思うので、擬似的にわななくような怒りを感じさせたり、「なんでだ〜!?」と悩んじゃうような状態に陥らせたり、というような手法を使ったカリキュラムを書きたいなぁ、と思ったり。
以下、メモ。

p.18(寺島実郎

私(寺島実郎)は加藤周一氏と2003年頃に対談をしたのですが、そこで「なぜ、こんなに言葉が軽くなったか」という話題で話をしたのです。
そうしたら「それはね、わななくような怒りがないからです」と言われた。
要するに今私たちも含めて、年々歳々若い人たちは「圧倒的な不条理」に向き合ったことがない。だから怒りも何も感じない。そもそも最初に怒りや何かを感じる能力がないのです。でも怒りや何かを感じないと、社会科学的構想力や企画力などというものは湧いてこないのです。


p.77(望月照彦)

私はネットワークは、フットワークとパッチワークになるべきだと思います。フットワークとは、足で歩ける範囲で物事を考えましょうということ。パッチワークというのは、物事を一つのキルティングみたいにパッチにして、それをつなげてグローバルにしていくことです。それをいきなりネットワークにしているから、責任や可視性というものがわけが分からなくなってしまったのです。
むしろ、地域、コミュニティ、暮らし、身の丈の個性、考え方をパッチワークで表現して、その個性が集まることで、一つのデザインになる。
その一つのデザインが集まることで国や世界ができるというような、ネットワーク型からフットワーク型、パッチワーク型という考え方にシフトしていく必要があると思っています。


p.135-136(昇地三郎)
しいのみ学園 十大教育原
→特に大切な3つ
1.予見の原理
子どもの修正が分かっていれば、慌てず先回りして手をうつことができる。
2.賞賛の原理
先生はめったに誉めない。先生は波高く底のところで誉める。
3.自信の原理
子どもが自信をなくすような叱り方をしない。最後までやり遂げたら、簡単なことでも完成の喜びを経験でき、それが自信につながる。


p.137(昇地三郎)

自立する人になるためには、幼少の頃からの親子のつながりが、とても大事です。その手段の一つとして、親子で作るおもちゃが最適です。私は他の人が見過ごしているものでも、子どもの笑顔が浮かんできて、おもちゃのアイデアがひらめきます。


p.157(小山龍介)

文章を編集するうえで大切なことは、読者にどんなインパクトを与えるのか?ということです。例えば、Aという事実を、「なんと意外にも、Aとなるんです!」と興奮して伝えるのと、「実は、Aなのです。そうですよね」と冷静に伝えるのでは、ニュアンスが違います。相手にどう感じてもらいたいかという方針を持って、編集することが大切です。