中宮寺薫『数学パズルと算数思考』

数学パズルと算数思考

数学パズルと算数思考


教材研究用として読んだ。なかなかおもしろい。旅人算鶴亀算、盗人算、植木算などちょっとした算数の問題に使えるものから、一筆書き問題のケーニヒスベルクの7つの橋や、果てはフェルミ推定のようなものまで、いろいろと紹介。
こういうパズル形式で楽しみながら学ぶ学習方法は、ありだと思っている。それを、どう学力につなげていくか、日常生活につなげていくかという部分をきちんとロジカルに説明できれば、だけど。そういう意味では、折り返しに描かれていた[推理・分析力][着眼力][発想の転換][図解力][比例図解][仮説力][超計算術][考える力]みたいな部分を上手に使えないかな、と思いながら読んでいた。
以下、メモ。

表紙折り返し:
数学パズルで楽しみながら考える力をつける!
1.[推理・分析力]を身につける
2.[着眼力]を身につける
3.[発想の転換]をはかる
4.[図解力]を身につける
5.[比例図解]で考える
6.[仮説力]を鍛える
7.[超計算術]を身につける
8.[考える力]を身につける

#考える力、はフェルミ推定的な話だった。


p.49-51
ケーニヒスベルクの7つの橋:

  • 一筆書き問題
  • 一筆書きのできるできないは、点に起因する。偶点(線が偶数個、出入りしている。入れば出る(2本)ことになる)と奇点(奇数本の線が出入りしているので、入って出て行っても必ず1本余るため、始点か終点にしか使えない)があって、奇点が2個までならばそれぞれが「始点と終点」になるのでOKだが、奇点が3個以上あると、一筆書きはできないことになる。


p.55
通過算、列車算


p.82

グループ分けする、共通項を見つけ出す…といった作業は、それだけいろいろな見方、発想を拡げるトレーニングになります。あちこちから見るクセができますし、無理してでも何かをひねり出す作業は、仕事ならいつも要求されることでしょう。


p.100
ニュートン算:
「牛が牧草を食べつくすまでの日数」「レジ数の増減による行列がなくなるまでの時間」「風呂に入れる水の量と、抜いた栓から出て行く水の量」


p.108
盗人算(ぬすっとざん):
各人にいくらかずつ配ったら、あまったり不足したり…ということから人数と数量を当てる。
「余った分」+「不足分」=人数