竹内靖雄『チームの研究 成功と失敗の人間学』

チームの研究―成功と失敗の人間学 (講談社現代新書)

チームの研究―成功と失敗の人間学 (講談社現代新書)


最近、「チーム」という概念に興味がある。自分が作りたいチームってどんなものだろうか。自分が今まで属していたチームで、これはいいなと思っていた点って何だろうか。ちょっと考えてみたいな、と思ったりした。この本、最初はいい感じでしたが、中盤から後ろはチームの事例集になってしまいました。別にそれはしらなくてもいいや、って感じ。
以下、メモ(最初の方からしかとってないけど)。

p.18-
チームの特徴

  1. メンバーは比較的少数。最低2人〜せいぜい数十人程度の範囲にとどまる。
  2. メンバーは互いに顔と名前を知っている。時にはそれ以上の「親しい」関係にあり、メンバーが互いに相手の能力、個性についてよく知っている。仲良しグループとは違う。
  3. チームは大きな組織ほど永続的ではない。存続すること自体を目的とはしていない。
  4. 大きな組織に見られるような、組織そのものを支えるためのメンバーは通常含まれていない。
  5. 非常事態において自分ひとりで決断し、決定するリーダーが存在する。
  6. 従業員本位の地位や利益の分配システムはチーム内には存在しない。チームの中で通用するのは能力主義だけである。
  7. 利益の分配に関しては、「各人は能力に応じて働き、一律平等に受け取る」
  8. メンバーは互いに同格であることを基本とする。役割分担と分業体制はあるが、上下関係はない。
  9. チームは役割分担上、「代替不能な」必要最低限のメンバーによって構成されていることが多い。


p.22

チームがそのプロジェクトを成功させるためには何よりもまず、優れた能力をもったメンバーが必要である。
成功するチームには優れた能力と際だった個性をもった人間がいる。このことは成功するための必要条件である。もちろん、十分条件とはいえない。


p.23

アップル・コンピュータのスティーブ・ジョブズによれば、社会生活のほとんどの分野で、平均的な能力と最高の能力との開きはせいぜい1対2程度にすぎないが、コンピュータ関係の創造的な分野では、この開きが1対50にも1対100にもなるという。このような分野で仕事をするチームをつくるには、この超A級の人間を入れることが決定的に重要である。だから「超A級プレーヤーでつくった少人数のチームは、B級C級のプレーヤーでつくった大人数のチームより、はるかに優れています」(ラーマ・D・ジェイガー/ラファエル・オーティズ『世界を動かす巨人たち』)ということになる。