V.S.ラマチャンドラン&サンドラ・ブレイクスリー『脳のなかの幽霊』
- 作者: V.S.ラマチャンドラン,サンドラブレイクスリー,V.S. Ramachandran,Sandra Blakeslee,山下篤子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/08
- メディア: 単行本
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脳って、めちゃくちゃ不思議。というか、肉体とか意識とか感覚って、結局何なんだろう、とすごく考えさせられます。
あと、前半の方で幻肢というのが紹介されています。ここでは、手とか足の感覚を司る脳の部位と生殖器の辺りを司る部位が近いということや、乳首と耳たぶの感覚のマッピングなど、性的興奮すらもけっきょく脳の仕業なのだなあ、と思わされそうな説明もたくさん書かれています。けっこう流して読みましたが、じっくりと研究していくとおもしろそう。
以下、メモ。
p.96
テーブルや椅子に触覚が生じるように感じさせる実験
・テーブルの前に座って、左手をテーブルの下に隠す
・友達に右手で(あなたが見ている)テーブルを長短をつけてたたき、それと同時に左手で、隠れて見えないあなたの左手もたたくように頼む
・彼の左手の動きが見えないように仕切りなどを使う
・一分ほどすると、叩かれる感覚が机から生じているように感じ始める
・脳はいまはテーブルがあなたの体の一部であるという結論を出してしまう
・この錯覚は非常に強いので、たまたまたたく役の者がテーブルのほうを手よりも大きな振りで何回か叩いてしまったとき、被験者は左手がありえないほど「長くなった」あるいは「伸びた」と感じると叫ぶこともあった。
p.98
「
あなたの身体イメージは、持続性があるように思えるにもかかわらず、まったくはかない内部の構築であり、簡単なトリックで根底から変化してしまう。身体イメージは、あなたが自分の遺伝子を子どもに伝えるために一時的につくりだした外形にすぎないのだ。
」
p.247
「
「サヴァン」とは、精神的能力あるいは一般的知能が非常に低いにもかくぁらず、驚異的な才能の「島」をもっている人たちである。たとえば報告されているサヴァンのなかには、IQが50以下でふつうの社会生活がほとんどできないのに、8桁の素数を簡単に言えるという人たちがいる。
」