秦郁彦『旧制高校物語』
- 作者: 秦郁彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/12/16
- メディア: 新書
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トヨタ、中部電力、JR東海が準備をしている海陽中等教育学校は、旧制高校をモデルにしていると言われています。それを聞いたときから、旧制高校ってどんなふうなものなのだ!?とずっと思っていました。で、旧制高校について知るために、読んでみました。
補足として、
■文芸春秋で「旧制高校」特集をやっていた。著者も載ってました。
旧制高校は音もなく消え去った(秦郁彦)
http://www.bunshun.co.jp/pickup/kyusei/kyuusei01.htm
旧制高校と「教養」(竹田篤司)
http://www.bunshun.co.jp/pickup/kyusei/kyoyou01.htm
ある旧制高校世代の読書遍歴(西義之)
http://www.bunshun.co.jp/pickup/kyusei/henreki01.htm
以下、メモ。
p.34
■教育制度改革において、旧制高等学校の消滅
戦前)6-5-3-3制
↓
戦後)6-3-3-4制
・小学校の6年はほぼ同じ
・5年の旧制中学校が新制中学(3年)と新制高校(3年)に
・大学課程も1年延びたがほぼ同じ
・旧制高校の3年間だけが消滅
■旧制高校の特徴
・帝国大学の予科的性格を持ち、ほぼ全員が進学
・語学を中心とする一般教養に重点を置いたカリキュラムをゆとりを持って消化しえた
・すぐれた教師陣によるマンツーマンに近い教育を実施
・生徒の全員か大多数が寮に入り、自治的な共同生活の中で切磋琢磨しつつ友情を育てる環境があった
・同年代の男子青少年の1%にも満たない少数のエリートたちの学校
p.36
旧制高校には、
(1)官立
・ナンバースクール(一高〜八高まで)
・地名スクール
・帝国大学予科
・学習院
(2)公立
・富山、浪速、府立(7年制)
(3)私立
・武蔵、甲南、成蹊、成城(7年制)
※ナンバースクールは、
一高が東京、二高が仙台、三高が京都、四高が金沢、
五高が熊本、六高が岡山、七高が鹿児島、八高が名古屋
(七高には、「造士館」という藩校の名前が付属していたらしい。
すごいぞ、薩摩閥…)
※教育改革により、国立大学に統合され、消滅した。
一高は東大に。二高は東北大に…
■ストーム
「ストーム」っていう言葉がたくさん出てくる。何だろうと思ってググってみた。
http://www.infoeddy.ne.jp/~m0onishi/1999HP/4-kako1.htm