藤原和博『[よのなか]教科書 数学脳をつくる』

数学 数学脳をつくる ― [よのなか]教科書

数学 数学脳をつくる ― [よのなか]教科書


数学に関連した、本質を見抜く力8つ
1)区別する技術
2)寄せる技術
3)捨てる技術
4)くっつける技術
5)かみくだく技術
6)なんとなくの技術
7)近似する技術
8)類推する技術

を8章に分けて説明をしています。なかなかにおもしろかったけど・・・。まだ難しかったよ(僕にはね)。

以下、メモ。

p.3

この本で扱う数学的課題は、実際身近に存在する物や[よのなか]で起こる物事・現象との間にリンクを張る(関係づける)工夫をしているため、今どきの子どもたちから発せられるいちばん手ごわい質問に答えることになります。
「ねえ、なんで数学を勉強しなきゃいけないの?」
この本によって子どもたちは、[よのなか]には数学的な考え方が実に多く隠されていることを知るでしょう。そしてクイズのように問題を解いていくうちに「数学的な考え方」、つまり、本質を見抜く力が鍛えられていきます。


p.38
カヴァリエリの原理:
「へこんだ分だけ、はみ出す原理」
カーペットを貼るときに、柱などの出っ張りを避けて切るときに使う工具があるらしい。こういうものを実際に見せたりするといいよね。


p.55
一筆書きができるかどうかの条件
・奇点(交差点で奇数本の線が出ている点)の数が0個か2個の場合


p.64
リクルートの社訓
「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」


p.97
模擬子ども区議会で「教室に扇風機だけはなぜ?」に区長が答えた答弁

扇風機だと、すべての教室につけても1校につき400万円で済むんですね。一方、クーラーをつけると設備費は2400万円です。さて、あなただったら区長として、この差2000万円x67校=約13億円をどんなふうに投資したらいいと思いますか?
お年寄りの施設のバリアフリー化に使う?環境問題に使う?校庭緑化で芝を植えることに使う?それともやっぱり、夏の一時期にだけ必要なクーラーに使う?」


p.114
岡部恒治先生の言葉:

「数学は論理だ」という人がいますが、私は、「数学では、いわゆる三段論法を積み重ねていく技術だけを学ぶ」などという考え方には賛成しません。この“成り立ちそうだ”という「なんとなく」の感覚も大変重要です。