野口悠紀雄『「超」発想法』
- 作者: 野口悠紀雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/03
- メディア: 単行本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
アイデアをなるべくたくさん思いつける人になりたいと思っています。いろいろと自分で考えて、解決策を思いついて、それを実現できる人でいたいと思っています。そのために、「発想法」っていうのはとても役立つ技術だと思い、いろんな本を漁っているところなのです。今回は超有名な野口先生。
以下、メモ。
p.28
◆発想に関する5原則
1)発想は、既存のアイディアの組み換えで生じる。模倣なくして創造なし。
・発想は、すでにあるアイディアの組み換えで生じる。
・科学上の発見は、「創造的剽窃行為」である。
2)アイディアの組み換えは、頭の中で行われる
・発想の過程で必要なのは、多数の組み合わせのうちから無意味なものを排除すること
・膨大な数の組み合わせから意味あるものを抜き出す作業は、頭の中でやるしかない。
・カードや発想マニュアルは、補助手段でしかありえない。
3)データを頭に詰め込む作業(勉強)がまず必要
・頭の中に何もなければ新しいものは生まれない。
・「創造性教育の出発点は、詰め込み教育でなければならぬ」
4)環境が発想を左右する
・周りに知的な人びとがいること、知的な課題に挑戦していること、集中できること、などが発想のために重要だ。
5)強いモチベーションが必要
・真剣に求めなければ、アイディアは出てこない
・必死になって考えているから、発明が出てくる
・どうしても何かを生み出したいという強いインセンティブとモチベーションが必要。
p.70
アイディアが生み出されるまでの過程は、以下の4つに分けられる
1)没頭期
資料調査、読書、計算など。意識的に行う
2)潜伏期
さまざまな組み合わせを試みる。だめなものは捨てる。無意識での潜在活動。
3)啓示期
潜在意識で進行した選択が、何らかのきっかけで意識に浮上する
4)証明期
結果を検証し、仕上げる。
p.168
「
「考え続けることが必要だ」「考え続ければ、意識下で思考が進み、いつかアイディアが出る」「考え続けるために、仕事から離れるな」
」
p.169
「
昔から、アイディアが生まれやすい場所として、「三上(さんじょう)」ということがいわれてきた。これは、枕上(ちんじょう)、馬上(または鞍上)、厠上(しじょう)である(北宋の文人政治家欧陽脩の言葉)
」
p.244-245
インターネットの教育など必要ない
↓
本質的な理由
「
「インターネットでは細切れの情報しか得られない」ということだ。「理科や社会科の宿題に対して、インターネットで探してきた細切れ情報の切り貼りを生徒が持ってきた」という問題は、すでに米国の小学校で生じている。序章で述べたように、今後の社会において必要とされるのは、そうした細切れ情報ではなく、それらの価値を評価し、体系づける知識のストックなのである。それをインターネットでうることは、至難の業である。
」
p.249
「
創造性を支える教育と社会
1)創造性教育の必要性が叫ばれるが、その内容は抽象的である。知識の詰め込みが批判されることが多いが、知識なくして創造はありえない。それに、詰め込みと創造が相容れないわけでもない。
2)小学生段階までは、好奇心を育てる教育が必要だ。そのためには遊びの時間が確保されるべきだ。大学生以降では、詰め込み教育が必要である。
3)組織や国家が過去の成功にとらわれると、時代が変化したときに対応できなくなる。新しい勢力が古い勢力を乗り越えられるような社会制度が必要だ。
」