石井裕之『一瞬で信じ込ませる話術 コールドリーディング』

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング


結局のところ、人と接する仕事をしている以上、コミュニケーションの技法を習得する必要があるだろう、と思ったので読んでみた。しかも、相手を気持ちよくさせる技法ね。相手もこっちもハッピーになるのが、営業とかコンサルでは大事だと思うのですよ。中身はもちろん大事よ、でもそれを買ってもらうために、ね。
Amazonの書評とかを見ると、あんまり内容的には新しいものはないようですね。もうちょっと周辺も漁ってみようと思います。

以下、メモ。

p.18
コールドリーディング
=「まったく事前の準備なしで、人の心をその場で読むこと」

純粋な霊感や超能力でなく、テクニックやトリックを使ってそれを実現
(セラピーの手法に似ている部分もあり)


p.51
セレクティブメモリ


意識に強くアピールした記憶だけが残り、その他のどうでもいいことは、それを見たり聞いたりしたという事実さえ忘れてしまうのです。もちろん、それらも潜在意識には残っていますが、意識では思い出せないし、思い出さないということです。



人は、事実を記憶していると言うよりも、印象を記憶していると言っていい。リーディングで言われたことが的中していたという印象が強ければ強いほど、外れていたリーディングは忘れやすくなるのです。


p.96
ストックスピール:
誰にでも当てはまるものだが、「そうか!」と思ってしまう。年齢や性別、置かれている立場などによって、ある程度の絞込みができる。あとは相手の反応を見ながら、範囲を広げたり狭めたりしていく。
例)「あなたのこれまでの人生は、もらうよりも与えることの方が多かったですね」「あなたは、どんなに頑張っても本当の悪人にはなれない人です」

p.127
Subtle Negative:
はったりをヒットさせる仕掛け。首を傾げながら「どうもよくわからないんだけれども」という雰囲気で言う。ヒットすればインパクト大きい。ヒットしなければ、「そうですよね」とうなずけばミスをしたという印象を与えずに流せる。
例)「〜ではありませんよね?」「人からは〜といわれませんか?」「〜というのはあなたのことではないですよね?」「〜ということは気づいていないですよね?」


p.144
Subtle Question:
質問をしていないふりをして質問をするという仕掛け。直接聞いたのでは、リーディングでヒットさせたことにならない。
例)「〜というのはなぜですか?」「〜の意味がわかりますか?」


p.149
Subtle Prediction:
未来を予言したと思わせる仕掛け。スコープが広くてヒットしやすい、ミスしてもミスしたことを証明できない、相手にとって望ましいから好意的に評価する、などの効果がある。
例)「近いうちに〜があるはずです」「これから〜はよくなっていくでしょう」「〜が起こるはずですが、あなたは気にもとめないでしょう」「Aさんがあなたに内緒で〜をするでしょう」