シグリッド・H・塩谷『アメリカの子供はどう英語を覚えるか』
- 作者: シグリッド・H.塩谷
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2004/02
- メディア: 文庫
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英語のカリキュラムを考えるときに、できるだけ自然な形で英語を覚えられるような順序でやっていきたいと考えています。両親が使っている言葉、つい口に出してしまうような言葉などは、すぐに覚えるものです。スペルが書けなくたっていいと思うんです。まずは口に出して使えるようであるのがいちばん。僕らが日本語を小さい頃に覚えたのはそうやっていたはずなのですから。
聴いて→真似して→思ったとおりの反応を周りからもらって→経験化する、というサイクルが大事なんじゃないかなあ、と。そう考えると、アメリカの子どもたちがよく使う言葉はどんなものなのかは、知っておいた方がぜったいいいわけで…。で、読んでみました。
以下、メモ。
p.52
「I'm it!」は「私がオニ!」鬼ごっこ(tag)で使う
p.72
「
子供は"be"動詞を耳にする機会が多くても、あまりその存在は気にしません。実は子供にとってこの語自体は重要なものではないのです。これがなくても意味が通じるからです。
日本語でも言葉の最後の「です」がなくても、意味が通じるのと同じようなものです。
だから、小さい子供は、
"Where's Dolly?"
ではなく、
"Where Dolly?"
などといいますが、いいたいことはよくわかります。
子供がどれだけ早くこのまちがいを正し、"is"と言えるようになるかは、親の教育次第ということになります。子供のこのような一種の"baby talk"を許し、直してあげなければ、長いあいだこう言い続けるでしょう。
」
p.94
ごっこ遊び
"Make believe we're pirates, and this big rock is our pirate ship."
(僕たちは海賊で、「この大きい岩が海賊船だとしよう」)
p.113
"can't help it"は、"can't help it if"のくだけた形。
=「しかたない」というニュアンス
p.114
"May I use ...?"ということばはすごく便利なことを知る
→"use"という動詞で覚えるのではなく、"May I use...?"のフレーズごと理解する
p.117
「
子供にとって"work"は「働く」ではなく「動く」
(略)
たとえば、おもちゃが壊れたときとか、"it doesn't work?"とか訊いたりする。だから、子供はすぐに"It isn't working!"(これ動かない!)という言い方を覚えます。
」
p.154
bad-good, big-smallなどの反意語は簡単に覚える
p.156
「
子供は形容詞をインパクトの強い順で覚える。
(略)
子供は自分で実際に体験できることに関する言葉は早く覚えます。
たとえば"hot", "cold"などは早いです。
(略)
"hot"と"cold"では、"hot"のほうが危険がともなうので子供も聞く機会が多くなり、早く覚えると言っていいでしょう。これらは、プリスクールに入る前の子供でも容易に使える言葉です。
」
p.198
「
日本人は「〜と思う」という場合、"I think"を使う人が多いようですが、アメリカの子供は"I think"よりもカジュアルな"I guess"をよく使います。
(略)
"I guess you'll say no, but...can I watch a video?"(ダメだって言うと思うけど…ビデオ見てもいい?)
」
p.249
「
アメリカ人のモットーに、
"THink big!"
というのがあります。これは日本語にはしにくいですが「野心を持て!」とか「大きなことをやろう!」という意味です。
」