小泉十三『頭のいい人の習慣術』


ここ2週間ほど、自分でも意識できるほどに、求められている仕事が変わってきている感じ。現場から離れてもうちょっと全体的なところやマネージメントやプロデュースのところに行かねばならない感じになってきました。
ただ、変わりつつある過渡期なところなので、どうしても制作のところにかけられる時間が短くて、これは時間を上手く使いこなす以外に方法はない、と思い、こういったノウハウ本にも手を出したというわけです。本屋に出かけていって、平積みで「今、売れています」と書いてあったので購入。とりあえず読んでみた。

以下、メモ。

p.13
smartにも2種類ある
・book smart
→テストの点数がよく、勉強ができる人
・street smart
→学校ではなく仕事を通じて学んだ頭の良さ


p.16

つまり、「どうすればラクができるか?」というテーマは、発明や発見のもとであり、文明を進歩させる大きな推進力になってきたわけだ。


p.17
アインシュタインの世界の人々へのメッセージ:
selbstswerk(ドイツ語で「それ自体であること」)


「労働の成果それ自体が目的ではない。生産とは、われわれの生活を楽にし、人生をいくぶんか美しくし、人生を洗練するもののはずだ。人間がたんなる生産の奴隷に堕してはならない。」
「頭のいい人」は、けっして“生産の奴隷”にはならない。悠々と仕事をこなし、優雅なオフをすごす。そしてそこで養った英気、知恵、教養が、またつぎの仕事を悠々とこなすためのエネルギーになる。かくして、その人の人生は美しくなり、洗練されてくるのだ。

%この辺、すっごい納得する。身の周りにいる「すごいなあ」と思える先輩方は、
%みんな悠々と仕事を楽しんでしています。すっごいでかい仕事を。


p.25

1953年、アメリカ東部の名門・エール大学の卒業生に、
「あなたは目標を設定していますか?」
「その目標を書き留めていますか?」
「目標達成の計画はありますか?」
と質問をしたところ、すべての質問にイエスと答えた卒業生は、わずか3%だった。ところが、それから20年後、卒業生を追跡調査したところ、驚くべきことがわかった。この年に卒業した学生の20年後の総資産のうち、なんと97%は、この3%の卒業生たちが握っていたのだ。
「願望は、強く願えば願うほど実現する」などというと、いかにもカルト的なビジネス書にありそうな文句だと思われるかもしれない。(略)現在は、すくなくとも、「願望は、強く願わないことには実現する可能性が低い」と思うようになった。
考えてみれば、受験生のころ、あなたは目標を設定し、それを書き留め(胸に刻みこみ)、そして目標達成のための計画を作ったはずだ。問題は、その計画を実行できるかどうかだが、すくなくとも、最初の3つを設定しなかった受験生は、間違いなく受験に失敗したはずである。


p.43
糸井重里・池谷裕二『海馬--脳は疲れない』
「やる気」を生み出すのは、脳のほぼ真ん中に左右2つずつある側坐核という器官
→この側坐核がなかなか「やる気」にならない
→やる気にさせるためには、ある程度の刺激を与えるしかない
=とにもかくにも「やり始める」ことがいちばん
 この状態を「作業興奮」と呼ぶ
→人間は何かを始めると、側坐核が海馬と前頭葉に信号を送り、
 アセチルコリンという神経伝達物質を分泌=これが「やる気」を出させるもと

%とにかく、「始める」「やってみる」ことだ


p.66
15分の空き時間の有効活用
=ランチの後、仕事に戻るまでの時間、会議の合間、打ち合わせまでの待ち時間
 これらを加算すると、15分x3くらいの「自由な時間」が見つかる

この時間を使って断片(ピース)を作って、それを積み上げていく

%これ、takaさんによく言われていたことだなあ。
%仕事は15分単位を最小として、切り替えてやるって。


p.78
野口悠紀雄

移動時間、出先時間は、インプットではなくアウトプットのチャンス」
・ふだん書く暇のない手紙
・面倒な原稿
・業務日誌など

アウトプットのとっかかりに苦労する場合は、それしかできない時間を意図的に選ぶ


p.126
野口悠紀雄
・何によって何を発想するかは人によってまちまち
・発想法は、その人独自の感覚に任せるしかない

%発想法の基本の型というものがあると思う
%自分で自由に発想できないなら、型が必要


p.147

人に語って伝えるためには、ポイントを押さえて筋道立てて話さなければならない。人に伝わりやすいということは、自分も憶えやすいということだ。したがって、人に伝えることは、自分がインプットしておくのに便利な構成に組み替えられる効果がある。アメリカの医大では、「学習とは、観察すること、やってみること、そしてだれかに教えることから成り立っている」と学生たちに教えているほどである。


p.147-148

舛添要一氏は、東大助手だったとき、フランス政府留学生試験に合格して、フランスに渡ることになった。そこで、それまでの語学力では何かと困るぞ、と思った舛添氏は、アテネフランセ(フランス語学校)に自分を講師として雇うよう売り込んだ。そして、アテネフランセの生徒にフランス語を教えることによって、自分のフランス語力を急速にアップさせたという。
人に伝えたり教えたりすることは、ひとつの体験である。そのような体験を通して記憶することを「エピソード記憶」というが、30歳、いや20歳を超えたら、記憶には、そうしたフォローが必要なのだ。


p.200
自分の時間を作るためのメジャーな3つのパターン
1.
ばらばらの時間を集めて、ひとつのまとまった時間をつくる
2.
自分個人の時間に、やり残した仕事、手をつけておいてもいい作業などを絶対にしないこと。
3.
この習慣を、なしくずしにしたりせずに継続させること。


p.201
アーノルド・ベネット『自分の時間』
1.
自分の時間を持つことに対して、あまり意気込んではならない。
2.
1日に90分、心を耕す時間を作れ。
3.
1週間に7時間半、自分の時間を作れ。