永江朗『菊地君の本屋 ヴィレッジヴァンガード物語』

菊地君の本屋

菊地君の本屋


好きな本屋、ヴィレッジヴァンガードの本。好きなことを形にして、お客さんをぐっと引きつける、そんな店というかサービスがいいな、と思って。勉強のために読んでみた。結局、誰に何を届けるのか、というのがはっきりしているということだよね〜。

p.44
「よい本だから」「おもしろいから」「売れるから」だけではヴィレッジヴァンガードの定番にはならない。もう一つ重要なのは、他の店ではなかなか積まない本であること。

p.54
ヴィレッジヴァンガード流のPOPの原則:
1)チラシ、ポスターの裏に書くな
2)黄色い用紙に水性の黒文字で書け
3)奇麗に書くな
4)思いついた文句を一気に書け
5)一店舗に50枚のPOPが常にあるように
6)笑えるPOPがより望ましい

p.136
雑貨屋でも、アフタヌーン・ティーのように、親会社がサザビーで、生活雑貨を扱っているショップは多店舗化に成功している。ところが文化屋雑貨店は多店舗化が困難だ。店主の感性が入れば入るほど多店舗化ができなくなる。だからやっぱり本屋を全面に押し出す。しかも普通の本じゃない。100パーセントではなく、5パーセントのお客に絞ったクラスショップだ。お客には遠くから来てもらう、いわゆる“わざわざ”の店だ。“たまたま”の店ではなくて“わざわざ”店。